モン・サン=ミシェル 回廊の伝説

モン・サン=ミシェルの回廊の伝説

さて、いよいよ、先日のお話の続きです。
ここからは、ちょっと小難しい話をしますので、苦手な方はスルーしてくださいね!

回廊の柱にあるエコワンソンには、変化に豊んだ植物がデザインされ、人物や動物等が配置されています。

 

エコワンソン

 

実は、この回廊の図画を解明している方たちがいらっしゃいます。
歴史学者でモン・サン=ミシェルの文化財管理局長ニコラ・シモネ氏が、その第一人者で、フランスのテレビでも、彼がよく解説しています。

こちらのモン・サン=ミシェルは、何度も破壊や修復されていることもあり、様々な意見があります。
これをどうやって読み取るかは、もちろん学者さんによって違うのですが、シモネ氏の話によると、図画の解読の起点を北側に置くようです。
(これこそ、解読の起点も、人によって様々ですが)
私は、残念ながら、ブドウを食べるドラゴンの写真を撮っていませんでしたが、どうやらここに意味があるようです。

ドラゴン=原罪

一説によると、このドラゴンがぶどうをたべるという行為は、アダムとイブがりんごを食べる行為と同じだと言われます。
僧侶たちのための回廊に描く図柄として、男女の裸体は好ましくないため、こちらの図柄が採用されたと言われていますが、真偽はいかに・・・。

 

20081 659

 

東には、十字架上のキリストとぶどうを摘む青年が描かれています。

 

20081 660

 

この写真は、小さくてわかりにくいかもしれませんが、扉の向こうの左側に、ブドウを摘む青年、右側に十字架上のキリストがいますよね?
そして、この青年こそが、人類最初のぶどう栽培業者のノエだと言われています。

この回廊に沿い、旧約聖書(北側の世界)の世界観を、ノエと幻獣を使い描き、庭園内部への入口まで続きます。
中世の僧にとって、この庭園=天国の象徴でした。(エルサレム)

そして、ドラゴンの柱から数えて天国エルサレムが描かれる柱まで、60本。
その後、庭園の入口を出て、逆方向にはじまるエコワンソンには、新約聖書(南側の世界)の世界が広がっていきます。

そして、またしても60本目には、天国エルサレムの絵が描かれているわけです。

さて、シモネ氏が話すには、「この時代に図像学上に偶然の一致はない」そうです。
(庭園を囲む柱の総数は外側が70本、内側が67本で総計137本なので、お間違いなく!)

6は、不完全の象徴ですが、逆に12は天国の鍵のシンボル。
60本×2=120という数字は、偶然でしょうか?
それとも・・・・・・。

こう考えると、どの回廊にも、何らかのメッセージがあるのだということです。

もっと詳しく書くと、ドラゴンにまつわる数字等、様々な謂れがありますが、すべての図柄や柱の本数には、意味があります。

このお話は、知り合いのツアーコンダクターの方に、教えていただきました。
こうやって、回廊をまじまじと見たことがなかったので、次回のモン・サン=ミシェル来訪の際、1枚ずつ、写真を撮ろうと心に決めた私でした。(笑)

Homeへもどる