Les Baux-de-Provence (レ ボー ドゥ プロヴァンス)
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プロヴァンスと言えば、やはり可愛く、温暖なイメージがあるにも関わらず、この村はとても「男性的」です。
そもそも、レ・ボーは、アルピーユ山脈の中にある岩山の村。裾野には、オリーブ畑が広がります。
さて、私の愚痴は置いておいて、どの写真を見ても、ごつごつしまくっています(笑)
この村は、中世の時代に、一番栄え、その頃で、人口が約4000人、その後、第一次、二次世界大戦の頃は、人口が一気に200人を切ったこともあるほど、没落していきます。(わが村よりも少ない人口だったなんて!!)
そして、現在が約400人。本当に小さな村なんですよね。
ちなみに、この村の名前、「レ・ボー」。プロヴァンス語の「ボー」は、「断崖、絶壁とか、岩山の尾根」などの意味があるそうです。
また、1822年に、この付近で地質学者(ピエール・ベルチェ)がボーキサイトを発見し、広く採掘されたそうですが、20世紀末に完全に枯渇。
この「ボーキサイト」の名前こそ、この村の名前にちなんだそうです。
それにしても、この石壁だと、グリーンが映えますよね。こちらは、可愛い雑貨屋さん。
レ・ボーの村を、どんどんと登っていきます。
見ていただけるだけで、わかるように、岩だらけの景色になっていきます。
これなんか、最高に私の好み(笑)
『FENETRE RENAISSANCE POST TENEBRAS LUX』
ここが、中世の時代に、栄華をきわめた場所とは思えないほど、シンプルな村です。
それにしても、ミストラルが吹きすさぶ中の撮影は、本当に大変でした。
しかし、実はこの厳しいミストラルを逆手にとったのが、ブドウ作りの農家の方たちと言われています。
なぜなら、自然の厳しさを感じさせる『冷たく乾燥した北風』が吹きすさぶため、ブドウの葉に、虫がつきにくかったわけです。
農家の方たちは、そこに目を付けました。
そして、農薬を極力抑えた、ビオ農法に成功し、ビオワインを造りだしたわけです。
近年は、この周辺の村で、毎年ワインコンクールが開かれていますが、人間って素晴らしいなと感心します。
諦めるのは、簡単なことだけれど、そうやって新たな道を切り開いていく人たちがいるからこそ、文化が発展していくのでしょう。
話が少しそれましたが、こちらは、ロマネスク様式のサン・ヴァンサン教会。
もともと、サン・レミ近郊のサン・ポール・ドゥ・モーソール修道院に従属していた教会です。
他の大部分は13世紀に建てられたもので、ゴシック様式になります。
それにしても、この石灰岩の雰囲気。
本当に、村の名にふさわしい、そそりたつ岩ですね。
こうやって、ぶらぶらと写真を撮りながら歩いて行くと、レ・ボー城の広大な敷地に辿りつきます。
6月の末でも、まだまだ満開でないラベンダーでしたが、やはり綺麗な景色でした。
詩人ミストラルが、「鷲のごとくプロヴァンスに高く君臨し、決して人に仕えない」と謳った、レ・ボー一族。
そんな誇り高きレ・ボー一族も、ついに17世紀、ルイ13世の逆鱗に触れ、攻め滅ぼされます。
そして残ったのが、このような廃墟となったわけです。
こちらは、そんな「サントン人形のミュージアム」。(Ansouisの村 で、少しお話ししています)
プロヴァンスの可愛い村とは、一線を画した男性的な村。少し、足を延ばして、こんな風景もいいですよ!
Les Baux-de-Provence 情報
<見学予想時間>
約2時間ほど
<アクセス方法>
*バスの場合
Line 57 Saint-Rémy de Provence – Avignon
時刻表はこちら → ★
Line 29 Arles – Salon de Provence
時刻表はこちら → ★
Line 59 Saint-Rémy de Provence – Arles par Les Baux-de-Provence
時刻表はこちら → ★ (ただし、こちらの線は、5/26から9/30まで)
*バスの時刻表は、予告なく変更される場合もあり、12/25や1/1など、走っていない場合もあります。
必ず、ご自分で確認してくださいね。
*電車の場合
Arles (アルル)まで、電車で来て、そこから上記のLine29のバスに乗ってLes Baux-de-Provenceまで行く方法があります。
*車の場合
こちらのHPで確認してみてください。(Venir aux Baux-de-Provence の部分)
http://www.lesbauxdeprovence.com/fr
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