名門の村 Estaing

Estaing (エスタン)


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「Saint-Côme-d’Olt (サン・コム・ドルト)」から、車でほんの15分ほど走ったところに、ご紹介する、「Estaing(エスタン)」は、あります。
(そして、日本人の方に人気のコンクも近くにあります)

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よく見ると、川沿いには、妙齢のカップルが・・・(笑)
この川は、「Lot(ロット)川」といい、もともとは、スペインのピレネー山脈の中のアラン谷から、流れがはじまるそうです。

そして、途中でガロンヌ川となり(アリエージュ川・タルン川・ロット川の3つの大きな川が合流して出来た川)、ボルドーで、ドルドーニュ川と、さらに合流し、最終的にジロンド川となって、河口に到達します。

なぜ、この川のことを詳しく書いたかというと、世界でも数えるほどしかない、「潮津波」が起こるので、川でサーフィンや、水上オートバイを楽しむことができます。この様子は、写真に撮ったことがあるのですが、その日は、雨だったので、あまり好きな写真じゃなく、紹介していません。

さて、村の中を見てみましょう!

こちらの写真、実は、お城の窓から撮った15世紀に建築されたL’église Saint-Fleuretです。
もちろん、1927年に歴史的建造物として、認定されています。

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こちらの村も、「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の一部なので、巡礼者用の宿泊場所を表すサインがありました。

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村の中を登っていくと、お城に辿りつくのですが、その道の花の植え方を見るのも、なかなか楽しいものです。

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かなり上まで登ったところで、下を眺めてみると、なんだかとても可愛いお家が、たくさん並んでいました。ほんと、小人さんのお家みたいですね!(笑)

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そういえば、村の入口近くに、手芸屋さんらしきものを発見したのですが、中で忙しそうに打ち合わせをされていたので、今回は中に入るのを遠慮しました。

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それにしても、歴史ある村というのは、こんな感じで、古い家も多く、時々、「崩れないのかな?」と、本当に心配になります。
ふと眺めていたら、タイムスリップして、中世の人が現れても、なんら不思議でない様相。

でも、中からは、子供たちの楽しそうな声が聞こえてきました。

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さて、このまま、どんどん村を登っていき、お城を目指しましょう♪

村の頂上には、デスタン家のお城が聳え立っています。
Famille d’Estaing(ファミーユ デスタン)と、フランスでは呼ばれます。ということで、Estaing(エスタン)という村の名前は、この一族の名字から、取られているんですね!

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ちなみに、このデスタン家。かなりの名門です。
まず、1214年、「ブービーヌの戦い」の時、デオダ・デスタン男爵が、フィリップ2世の命を救った功績で、フランス王家の白百合を、家紋に加えることを許されています。次に、1922年に、デスタン家が断絶します。
その際、このデスタン家の女性を奥さんにしていたエドモン・ジスカール(ドイツ生まれ)に、デスタン家の継承を要請し、エドモンはそれを承諾します。
その後に生まれた息子、ヴァレリー・ジスカール・デスタンは、なんと!フランスの大統領になるんですよね~。なかなか、興味深い歴史です。このお城の入口を入り、トンネルを抜けると、こんな空間に出ます。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

すると、ロット川の雄大な流れを見ることができます。

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実は、このお城。全貌が空の上からくらいしか、うまく撮影できません。
そして、この図をみていただくと、お城の部分が色分けされていますが、どうやら、つぎはぎして作られているようです。
ですので、ここから、ここまでが、14世紀、ここからここまでが、12世紀などと、説明されています。

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石造りのバルコニー。

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なんだか、どこからどこまでが、どの時代なのか、考えたくなる建物です(笑)

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facebookで、たくさんの方からコメントをいただいた、この細すぎる階段(爆)
このお城の裏手にあるわけです。

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行き止まりまで、登ってみました。
ちなみに、左が、お城の壁です。ここに民家があるんですね。

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さて、村に降りても、やっぱり古い石造りの家がたくさんありました。

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鷲の巣村というほど、崖の上に立っているわけでは決してありませんが、お城がかなり小高い場所にあるため、密集して家が建てられています。
ですので、それほど大きなお庭がなかった気がしました。それにしても、「名門貴族の村」というイメージがぴったりな村だったなぁ~と思います。

歴史ある村を見てみたい方には、お勧めの村です。

Estaing情報

Estaing HP

<見学予想時間>

お城見学を入れても1時間半ほど。

<アクセス方法>

 *車の場合*
高速道路 A75をパリからの場合は南下、南仏からの場合は、北上し、28番出口で降りる。
(SAINT-FLOUR-CENTRE、CHAUDES-AIGUES、ESPALION)
その後、D909から、D926、D22を乗り継ぎ到着。(高速を降りてから、少し遠いです)

*バスの場合*
Ligne 255 : Saint-Amans-des-Cots – Espalion間を運行
Transports Teyssedre – 05 65 44 85 88
Départ Estaing : Le foirail et Quai du Lot

Ligne 266 : Entaygues – Espalion間を運行
Transports Verdié – 05 65 77 10 55
Départ Estaing : Quai du Lot

Ligne 261 : Espalion – Rodez間を運行
Transport Verdié – 05 65 77 10 55
Départ Espalion : Parking Bessière / Place St Georges

こちらのバスの運行表は、また後日詳しいのを探してみますね。

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